その他のクリンチングファスナー


運営;クリンチングファスナー普及委員会
スポンサー;株式会社ユーロテック
売れ筋のクリンチングファスナー 材質と板厚の対応表

その他のクリンチングファスナー

クリンチングファスナーには、これまでのページで説明して来た、 スペーサー、ナット、スタッドの3種類だけではありません。 特に、PEM社から発売されているクリンチングファスナーには膨大な種類が存在します。 日本語圏と英語圏では10倍以上の市場規模の差があるわけですから、 そこのところは仕方が無いでしょう。 そういった中で一部のクリンチングファスナーは日本でも流通しており、 下記に、その内容を説明します。

パイロット・スペーサー  PF- PFS-品番

クリンチングファスナーPF品番 ナット類と同じく、スカートによる圧入を行うスペーサーです。 クリンチングファスナー開発当初、クリンチング・スペーサーとして標準的に 使用されていたものですが、現在に至っては、RST/RSB品番の圧入 方法の方が、強度的にも優れています。 過去に作成された図面には大量にこの品番の指定があり、 大企業でもこれらをさかのぼってまで修正する例は、ほとんど見られないのが実情です。

長さ10mm以下しか売れていませんが、その理由は、 圧入部の強度面に心配があるからかと思われます。

パイロット・スペーサーにアドバンテージがあるとしたら、それは商品名の付け方です。 例えば、基板間隔を10mmにしたい時、PF-10-M3-10 を使うと、基板間隔は10mmになります。 でも、RST-6.2-M3-10 を使うと、 基板間隔は10mmとはならず9mmになります。 RST品番の10mmは、クリンチングファスナーの全長で板厚分も含まれているからです。 これに対して PF-10-M3-10の全長は10mmではなく、板に食い込む部分の長さが 追加された10mm+αが、全長となっています。 RST品番で基板間隔を10mmにしたい時は RST-6.2-M3-11 を使う事になります。


フラッシュ・ナット FN-品番

クリンチングファスナーFN品番 板金加工で圧倒的に多用されるのは、板厚1mmの板です。 その1mmの板の中で、板の表にも裏にも突起する事無く、 雌ねじを取り付ける事ができる魔法のような、クリンチン グ・ファスナーです。FN-品番は全てステンレス製。 但し、下記の問題点があります。

① 1mmの厚さしか無く、その中にねじ山が、1~3山しか 設けられない。そのため、ねじとしての強度が不足

② 何せ、小さ過ぎて肉眼ではあまり見えませんので、品質管理面でつらい面があります。

このクリンチングファスナーは、ある意味、凄く格好が良いクリンチングファスナーで、 誰もが直ぐに使いたくなるでしょうが、ねじ山の問題がネックです。

隅打ち用スタッド  STL- STLS-品番

クリンチングファスナーSTL品番 クリンチング・スタッドは板の隅で使用する場合には、 圧入時の影響によって使用出来る限界位置が発生します。 言い替えると、圧入位置が板の隅過ぎると、板端が真直ぐでは無くなってしまいます。 また、曲げ位置からの距離も同じで、曲げ位置に近過ぎると曲げ時に受けた歪みにより、 加工硬化を起こした部位に対する塑性変形=圧入を行う事となり、 上手く圧入出来ない可能性があります。 その2つの問題点を極力解決する事が出来るのが、STL品番(隅打ち用スタッド)です。 従来は、7.2mm以上離れている必要があるのですが、 それを4.3mmまで近付ける事ができるようになります。

但し、当然ながら標準のST品番よりは、圧入後の強度は劣ってしまいますので、 カタログ等を十分に確認して頂いてから使用して下さい。


パネル・ファスナー  ESKF-品番

クリンチングファスナーEPF品番 金属製収納BOXなどのドアを閉じた時、これを、ねじで固定する 事を主目的とした、クリンチングファスナー。 マイナス・ドライバーで、このクリンチングファスナーのヘッドを回すと、 ドアが開きます。単一目的の専用クリンチングファスナーです。


これら以外のクリンチングファスナー

PEMから発売されているクリンチングファスナーの中には、 日本では一度も使われた事が無いであろうクリンチングファスナーが沢山あります。 誰でも通販等で自由に突飛なファスナーをPEMさんから個人輸入する事も出来ます。

参考ページ;海外のクリンチング製品

しかし、鋼板等に圧入するという事を考えた場合に、 インサーション・マシンとクリンチングファスナーの間に必要な、 ツールの問題が発生してしまいます。 ここまでで述べて来たクリンチングファスナーは、 全てツールだけでなく、各種マシン設定などソフト面でのノーハウが国内で整理されていて、 日本語レベルでのご提供が可能な環境にあります。

そのような理由から、 クリンチングファスナーは、輸入出来るからと言ってクリンチングファスナーだけを個人輸入してみたところで、 ほとんど意味がありません。また、価格面も数個レベルであればよろしいでしょうが、 一般的な生産に使用するような数であれば、多くの場合で高価な品となってしまいます。 日本には無いようなクリンチングファスナーの圧入を行いたい場合には、 日本で、Heager社のインサーション・マシンとクリンチングファスナーを同時に扱っておられる、 Eurotecさんにご相談頂くのが一番良い方法であろうかと思われます。


㈱ユーロテック社製クリンチングファスナー最新カタログのダウンロード

売れ筋のクリンチングファスナー 材質と板厚の対応表